菊池郡在住 / Tさんの住まい
シンプルで自由な家族の暮らしを優しく包む平屋の家
柔らかな天然木材の床と優しい塗り壁が
家族4人を温かく包む空間は、
深呼吸したくなる空気に包まれている。
シンプルでゆったりしたこの家で、
家族は日々、ささやかな
楽しみを発見している。
地震で一度は頓挫するも温かな対応に励まされた
土間のような玄関を入ると、正面には秘密基地のような潜り戸の収納、そして左手に広がるLDK。モノが少ないスッキリとした空間で、コの字型のキッチンの存在感が際立っている。「職場の先輩がSORAデザインで家を建てて、コの字のキッチンに一目惚れしました」とご主人。アパートの家賃を払うのがもったいなくて家づくりを考えていた頃。いくつかの展示場や住宅会社を見たが、カタログから選ぶだけの家づくりにピンと来ていなかった。時には強烈な営業への対応に辟易とすることも。「SORAデザインはすごく予算を尊重してくれながら、とても自由につくれるよ」、そんな先輩の声に、夫婦はワクワクして事務所を訪問した。「売り込みの話は一切なく、逆に〝売らなくて大丈夫?〟と心配になったほど(笑)。家の話が熱く楽しくできて、その人柄がとても信頼できたんです」と、ご主人は決め手を語った。
西原村で土地も決まり間もなく地鎮祭という時に、何と、熊本地震が発生。住む予定だったエリアに水が届かなくなり、土地の変更を余儀なくされた。「プランも決まって後は建てるだけ、という状態だったので、落ち込みました。でもSORAデザインさんはすぐに次の土地探しに協力してくれ、励まされました」。一度作った間取りを生かしながら、新しい土地に合わせて再プラン。「たぶん、イチから作るより難しかったと思います。でも、涼しい顔で作ってくれて、結果、より納得いく家になりました。本当に感謝です」。
魔法のような設計で不思議と全てが広くなった!
T邸は大きなL字型の平屋造り。キッチンに立った奥様が、ウッドデッキを通して家中の気配を感じられる…そんな間取りが夫婦の憧れだった。「広めのウッドデッキ、広めの玄関、大きな靴箱、リビングも広め、キッチンも、お風呂の脱衣所もガレージも広め。最初に出した希望は全部〝広め、大きめ〟(笑)。狭くていいのは寝室くらいでした」と笑顔の奥さま。もちろん土地の広さは限られ、しかも平屋のオーダー。しかし、一見無茶振りにも思える要望にも、魔法のような設計で応えた。土間のように広く取った玄関からは、潜り戸を通って6畳もの広さがある収納に。その上の空間をゆったり広い畳のロフトに活用。お客さんが泊まりに来たときは客間にもできる。収納はなるべく建て付けて、余計な家具は置かない。希望した場所すべてが〝広く、大きく〟なった。しかも随所に遊び心が溢れ、家全体からゆとりを感じられるから、不思議だ。
絶対に無理はさせない等身大の家づくりを徹底
奥さまが特に気に入っているのは、キッチンとお風呂・ランドリー、寝室へと続く動線だ。当初寝室と水廻りは壁で仕切られる予定だったが、「絶対便利だから!」と提案され、ドアをつけて回遊できる間取りになった。このたった1枚のドアが、驚く程家事を楽にしてくれている。
「SORAデザインの家づくりは、ただ自由につくるだけではないって所が、魅力なんです」とご主人は熱弁する。要望をヒアリングして形にしてくれるのは当然だが、ダメなとこはダメとキッパリ言ってくれる点も爽快だった。将来買う家具家電の費用まで把握して、予算面で絶対に無理をさせない姿勢もありがたかったそう。「家のケア方法や、エアコンの温度設定までアドバイスしてくれて(笑)。住まいのプロだけど、頼りになる友人という感じで開襟して何でも話せる関係性が嬉しかった」。新たに生まれた[SORAデザイン]との絆も、家づくりの財産の一つだ。
新しい家族での楽しみを日々発見できる家
一家がこの家に住み始めて8ヵ月ほどだが、LDKにはまだカーペットやソファは置いていない。「これだ、と思うモノとの出会いを待っているんですが、意外に何もなくても快適なんです」とご主人。気持ちのいい自然木の床は足や肌にも温かく、こだわりの塗り壁のおかげか空気もきれいに感じる。ここでゴロンと家族で寝転がりテレビを観るのが至福の時間。子ども達はウッドデッキや子ども部屋で遊びに興じるが、キッチンの方を向けばママが見える。ゆったり作られた空間のあちこちに家族の居場所があって、どこかで互いの気配を感じられる。この家での過ごし方は自由自在、無限大。夏にウッドデッキで庭キャンプをしたいと目論むのはご主人。大型二輪免許を持つ奥様は、子育てが落ち着いたらバイクを持ちたいと思っている。家族のささやかな楽しみが、この家から次々と生まれ続ける。